FAQ

このページでは皆様から寄せられるご質問を掲載しております。
下記以外にご質問等がございましたらお問い合わせフォーム又はお電話(03-3640-5851)にてご連絡ください。

Q1 ガラスにまつわる簡単な歴史を教えて下さい。
A1 ガラスは1000℃以上の高い温度で原料粉末を溶融してつくるので、メソポタミアの昔から金属製錬、陶磁器の焼成とともに高温技術の発展に貢献してきました。またガラスは光学ガラスとして紀元1600年頃のガリレイの例に見られるように科学・技術の発明・発展に大きな力を発揮しました。天文学の天体望遠鏡・医学の顕微鏡がその例です。 今日のテレビやコンピューター携帯電話の画面、自動車や新幹線の窓などと、ガラスが現在の重要技術にとって大切なことを示しています。 さらにガラスは目に見えないところで最先端の技術の中心になっています。

Q2 代表的なガラスの密度を教えて下さい。
A2 密度は物質の質量をその体積で割った値であり、組成や温度により変化します。
ガラスの場合はさらに冷却速度や徐冷条件などの熱履歴、過去に受けた応力や光照射などによって密度が変化します。
代表的なガラス密度その他
ガラス 密度g・cm−3
ソーダ石灰 2.5
シリカ 2.2
硬質ホウケイ酸
(パイレックス・テンパックス)
2.2
鉛・クリスタル 3.0
液晶パネル 2.4〜2.5
重フリント(SF6) 5.0
ポリカーボネート 1.2
アルミニウム 2.7
7.9
炭化ケイ素 3.2

Q3 ガラスの研磨は色々とあるのでしょうか?
A3 研磨は機械的・化学的な破壊により材料表面を除去する方法です。
板ガラスのフロート製法・モールド成形などの手法により研磨技術の出番は多少減りましたが、各基板等で、研磨技術の善し悪しが品質を大きく左右するガラス製品はまだまだ多く、研磨に求められる品質もますます高度化し、ガラスの研磨技術は今も進化を続けています。
ガラスの研磨方法はその形態から次の5種類に分類出来る
1.遊離砥粒による研磨:ラップ研磨・ポリッシュ
2.固定砥粒による研磨:ホーニング・研磨紙など
3.固定砥粒による研削:高速回転砥石による加工
4.フッ酸などの薬液による化学研磨
5.プラズマとの反応によるドライ研磨

Q4 板ガラスの製法は色々とあるのでしょうか?
A4 a)ロールアウト法
溶融したガラスを溶融窯の前端の供給口から1対の水冷ロール間に供給しそのギャップで挟み込んで成形する方法
b)フロート法
溶融スズ上で板ガラスを連続的に成形する方法
c)フュージョン法
スロットダウンドロー法と呼ばれる下引き方の改良技術として1960年に米コーニング社により開発・実用化された方法

Q5 石英ガラスといっても色々あるのでしょうか?
A5 使用、目的用途によって色々あります。
溶融石英ガラス
結晶性シリカ粉を酸水素炎または、電気路で溶融して得られます。 また、透明石英は水晶を原料とし、不透明石英は珪石や珪砂を原料として製造されます。 化学的耐性、耐熱性、電気絶縁性に優れています。拡散用炉芯管、耐熱窓、レンズ、ベルジャー、ルツボ、紫外、赤外ランプなどに多く使用されます。
合成石英ガラス
二酸化珪素をさらに特殊な化学プロセスにより、高純度の四塩化珪素を合成したものが合成石英です。又、合成原料を加水分解して得る為の不純物をほとんど含みません。製造法により、ガラスに含まれるOH(水分)基準が異なります。 紫外線、赤外線の透過率が高く、半導体工業用としてフォトマスク基板、光ファイバー、光学用レンズ、プリズム、レーザー部品などに多く使用されます。
関連ページへ

Q6 ホウケイ酸ガラスといっても色々あるのでしょうか?
A6 日本工業規格(JIS R3503)では化学分析用ガラスをアルカリ溶出が少なく、耐熱衝撃性が大きい順に分類されています。
       耐熱温度    アルカリ溶出/mg  
 硬質1級   250°以上   0.05以下
 硬質2級   180°以上   0.1以下
 並 質    70°以上    2.5以下

弊社で取扱品としては代表的なものとして
 アメリカ コーニング社 #7740 パイレックスガラス
 ドイツ  ショット社  テンパックスガラス などがあります。
関連ページへ

Q7 ガラスは薬品に対して強いのでしょうか?
A7 ガラスの科学的耐久性は、金属などに比べて確かに優れています。  しかし、長時間の使用においては、ごくわずかにガラスや液体に侵食されます。 一般的にガラスは水や酸に対しては強いのですがアルカリ性溶液には弱い材料です。

Q8 ガラスの歪(ひずみ)について教えて下さい。
A8 ガラスの製造あるいは加工時に、ガラスを高温の状態から室温に取り出すとガラスの表面は急激に冷却され固化しますが、その内部は高温の状態のまま残る事になります。 こういう状態の事をガラスに歪がある(残留歪)といいます。 歪のあるガラスは、加工、成形時もしくは機会にセットした時にちょっとしたショックで割れてしまう危険性があります。 歪を取り去るのには、徐令を行わなければなりません。つまりガラスの表面層と内部層に温度差を生じさせない様にゆっくりと冷却する事が必要なのです。